四肢の3大関節の脱臼と靭帯損傷の説明

 

【 脱臼 】

肩関節の脱臼

   外傷性の脱臼の中で,最も多い。ほとんどが前方脱臼である。

   骨折や神経,血管損傷を合併することが多い。

   予後は,一般的に良好であるが,反復性脱臼に移行しやすい。

 

   (治療)

   麻酔下に徒手整復術をする。

   3週間程度の固定後,自動運動を開始する。


肘関節脱臼

   肩関節脱臼に次いで多く,後方脱臼が大部分である。

 

   (治療)

   一般的に徒手整復は容易である。

   徒手整復して,1~2週間の固定後,軽い自動運動に移る。

   不安定性の強い時には,靭帯の修復が必要。


 

股関節脱臼

   肩関節に比べ,頻度は低い。

     ①後方脱臼

   股関節脱臼の大部分を占める。

   走行中の自動車に座っていて正面衝突した際,膝がダッシュボードに強く

         打ちつけられたような場合に起こる。

 

   (治療)

   できるだけ早く全身麻酔下に徒手整復をする。

   整復後2週間ぐらいから軽い自動運動を始める。

   長期間(6週間程度),患肢の荷重を制限する。

   脱臼骨折では手術が必要。

   (合併症)

   坐骨神経損傷, 大腿骨骨頭壊死(12時間以内に整復しなければ高率に発生する)

股関節脱臼

  ①後方脱臼

     前項で説明済み

 

  ②前方脱臼

     後方脱臼に比べ,はるかにまれである。

 

  ③中心性脱臼

      大腿骨骨頭が臼底を破つて骨盤内に脱臼する。

 

   (治療)

    大腿骨顆上部に鋼線を通し,同時に大転子部におおきなねじ釘などを刺入し,

            これを通じて牽引する。

    骨癒合の程度を見て,自動,他動運動に移る。

    臼蓋荷重部位の骨折の転位が大きい場合は,手術が必要になる。

Ⅱ 膝関節の損傷

半月板損傷

 (症状)

膝関節の損傷

  ①半月板に損傷が起こると,関節面に不適合を生じたり,                       損傷部が関節面の間に入り込んで症状を引き起こす。

  ②急に,関節の内側あるいは外側に疼痛が起こり,完全伸展不能とな         る。

  ③関節は,出血,浸出液のため腫脹する。

 (治療)

   ①保存的治療

   ②半月板切除

   ③半月板縫合

        手術は関節鏡で覗きながら行う。


十字靭帯損傷

   (症状)

    ①前十字靭帯では,膝の前方への不安定性・引き出し症状

    ②後十字靭帯では,膝の後方への不安定性・押し出し症状

 

   (治療)

    ①保存的治療

    ②十字靭帯縫合術・形成術


側副靭帯損傷

    内側が多い。

    (症状)

    内外側側副靭帯に断裂が生じた場合は,断裂側の膝関節支持機能が脱落する結果,

    膝関節の左右への動揺性を生じる。

 

    (治療)

   ①保存的療法・・・ギプス固定,装具

   ②靭帯形成術

   十字靭帯損傷と側副靭帯損傷とが合併した複合靭帯損傷となりやすい。

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